映画「脳男」 感想|主演・生田斗真 人間の感情を持たない「殺人ロボット」

こんにちは。

はるき ゆかです。

 

映画「脳男」の感想です。

原作は未読です。

 

主演・生田斗真。

人間を超えた「脳」を持って生まれた孤独な青年。

感情を一切持たない彼が少しづつ心を開いたのは、一人の女性精神科医の涙でした。

映画「脳男」感想 はじめに

あらすじ

都内近郊で無差別連続爆破事件が発生。刑事の茶屋は、ついに犯人・緑川のアジトを突き止めたが、確保できたのは身元不明の男だけだった。緑川の共犯者と見なされた男は、精神鑑定を受けることに。担当の精神科医・鷲谷真梨子は、彼の過去を調べ始める-生まれつき並外れた知能と肉体を持ち、正義のため犯罪者を抹殺する感情を持たぬ殺人ロボット。そんな彼を人は”脳男”と呼んでいた。だが真梨子はどんな人間でも必ず人間性を取り戻せると信じている。そんな中、緑川が真梨子の勤務する病院を襲撃し始める。それは”脳男”を誘い出すため。緑川が”脳男”を求める理由は何か。真梨子の想いは”脳男”に通じるのか。”脳男”、緑川を追う茶屋の運命…。錯綜するそれぞれの〈正義〉を抱えながら、”脳男”と緑川の想像を絶する死闘が始まった…。(C)2013映画「脳男」製作委員会

[引用元]Amazonプライムビデオ「脳男」あらすじ

【監督】瀧本智行

登場人物

鈴木一郎・入陶大威/生田斗真
痛覚がほぼなく、人の感情を持たず、超人的な頭脳を持って生まれた男。犯罪者を抹殺するための殺人ロボットとして育てられた。

鷲谷真梨子/松雪泰子
精神科医。誰にでも人の心を取り戻すことが出来ると信じて診察を行っている。

緑川紀子/二階堂ふみ
連続爆破魔。不治の病を抱えている。IQがかなり高い。

水沢ゆりあ/太田莉菜
緑川を崇拝する女。いつも緑川の側にいる。

広野/大和田健介
茶屋の相棒。バディを組んで3年経つが、まだ新米と呼ばれている。

志村昭文/染谷将太
鷲谷真梨子の患者。かつて幼児を殺害した罪で服役していたが、改心し医療刑務所を出所したが…。

黒田雄高/光石研
爆弾処理のベテラン。連続無差別爆破事件を担当し、茶屋とは親しい間柄。

空身/甲本雅裕
心療内科医。真梨子の同僚。ポリグラフテストで一郎が一般人とは異なる反応をしていることに気づく。

伊能/小澤征悦
元登山家。入陶倫行にエベレスト登頂のスポンサーになる代わりに、大威(一郎)の体を鍛える手助けを住み込みで行っていた。一郎と山に登ったときに助けられたことから、一郎には感情があると確信している。

藍沢/石橋蓮司
精神病で手が付けられない子供が最終的に収容される病院を経営していた。一郎の両親が亡くなり、財政難となったため、病院を閉鎖し、入陶家のホームドクターとなる。

志村の母/山崎ハコ
幼児殺害事件の犯人・志村昭文の母。

金城理詞子/池谷のぶえ
占い師。爆破事件をテレビで予言し、緑川に殺害される。

入陶倫行/夏八木勲
大威(一郎)の祖父。資産家。大威の両親を交通事故で亡くしてから、大威を引き取ることになった。大威が驚異的な天才的頭脳を持っていることを知り、伊能に体を鍛えさせ、感情を持たせないように同年代の子供と引き離し「悪を殲滅しろ」と教え込んだ。

茶屋/江口洋介
刑事。正義感が強く、後輩の広野と共に行動する。緑川のアジトを見つけ、そこにいた一郎を確保。連続爆破事件の犯人が一郎ではなく緑川だと知ってから真梨子に協力的になる。

 

真梨子の目の前で起こるバス爆破事件

精神科医の鷲谷真梨子(松雪泰子)の研究プログラムは、犯罪被害者と加害者を会わせ、会話をさせると次第に被害者家族が加害者に対して「加害者は、モンスターではなく人間なのだ」と気づくことが出来るというものです。

どんな凶悪な事件を起こした人間にも、必ず人間らしい感情があると証明するものなのですが…。

ある雨の日

それは、ある雨の日。

傘を持っていなかった真梨子が、いつものバスに乗ろうとしていましたが、乗り遅れてします。

仕方なくタクシーに乗ろうとすると、目の前でそのバスが大爆発を起こします。

黒焦げになった子供がフラフラと外に出てきて「助けて…」

思わず駆け寄った真梨子は、「誰か、救急車!救急車を呼んで!!」と叫ぶ。

爆弾魔からの犯行声明

爆弾魔からの犯行声明文が警視庁宛てに届きます。

マッチ擦る
つかのま海に霧ふかし
身捨つるほどの祖国はあり
(寺山修司・短歌)

爆破事件は、他にも何件も起こっており、全て同一犯だと思われます。

爆弾魔を糾弾したコメンテイターやアナウンサー殺害、そして今回バスに乗っていた被害者の中には有名な占い師がいました。

被害者は全員、舌を切られて殺害されています。

占い師の被害者は、次の爆破事件は、夕刻の路線バスが狙われると占ったため、犯人のプライドを傷つけたようです。

爆破犯のアジトを発見

一連の事件の爆発物の制作には、特殊な刃物を使っていたことがわかり、製造元から犯人のアジトを発見することが出来ました。

現場に向かった茶屋(江口洋介)と広野(大和田健介)。

ドアを開けると突然爆発し、吹き飛ばされる広野だが、このときの怪我はそれほどひどいものではありませんでした。

アジトには一人の美しい青年がいた

アジトには、一人の青年がいました。

女の悲鳴のようなものが聞こえたことから、犯人は複数犯だと思われます。

留置所にい入れられた青年は、「鈴木一郎」(生田斗真)と名乗るが、おそらく偽名。

留置所の中で、他の犯罪者がおもしろおかしく自分がやった犯罪の自慢話を聞いていた一郎は、精神鑑定で病院に行く途中で、その犯罪者を激しく殴りつけ、指で眼球を…。

 

警官が一郎を取り押さえようとしますが、かなりの身体能力を持っている一郎は警官の制止も受け入れず、抑えることが出来なかったのです。

彼は、凶暴な性格と言うより、無表情で感情を外に出しません。

そして、一郎は一瞬にして病院の案内図を記憶してしまいます。

茶屋刑事は、精神鑑定で刑を軽くするな!と真梨子に言います。

せっかく捕まえたのに、精神鑑定で無罪となったり、刑が軽くなったり…と、今まで煮え湯を飲まされてきているのです。

鈴木一郎の鑑定結果

身体には、古いものと新しいものの火傷の痕がありますが、脳波には一切異常が見られませんでした。

また、性格的にも他者を排除する傾向があり、それはわざとではなく本来持っている人格から起因するようなものでした。

さらに血液検査の結果、一郎は、エンドルフィンの数値が高く、痛みをほとんど感じない特殊な体を持っていることがわかりました。

 

トイレに行く時間や食事の時間、目を覚ます時間も、全てぴったり同じ時間。

時計はどこにもないのに。

ありえないほどの体内時計です。

ポリグラフテストの結果

鈴木一郎のポリグラフテストは、普通の人間のものとはかなり違っていました。

人が人に質問をするとき、普通は質問の途中で相手が何を聞こうとしているかを察するようです。

それが、人間の脳の優秀なところ。

しかし、一郎はショッキングな質問をされたとき大きく反応はしますが、質問が最後までされたあとで波形が乱れます。

何度か同じショッキングな質問をしましたが、全く反応が同じでした。

これも、普通の人間であれば、ありえないことです。

志村昭文に興味を示す一郎

一郎は、どんな質問をしても判で押したような答えしか返ってきません。

真梨子は、一郎に「私に何か質問して」と問いかけます。

そこに、少年院を出たばかりの志村昭文(染谷将太)にだけ、興味を示します。

 

「あの人は誰ですか?」と。

大威が興味を示すと言えば…。

志村昭文と真梨子の関係

服役中の志村昭文は、真梨子の患者です。

昭文は、同じ服役中の少年と爆破犯のニュースを一緒に観ていたときに、「子供が死んだら、養育費がかからないから親は喜んでいる」と言った冗談に腹を立て、相手の少年を殴りつけてしまったようです。

真梨子は、少年院に駆けつけます。

真梨子の治療の成果

昭文は、少年院仲間が言った冗談を聞いて、自分が子供の命を奪ったことを考えると自分が犯してしまった罪は償えるものではないと思ったようです。

昭文は小さな子供を殺害し、少年院に入っているのです。

しかし、昭文は、真梨子のカウンセリングを受けるようになって、人格ががらりと変わりました。

今までには考えられないほど、母親にも優しくなりました。

カウンセリングの患者は弟を殺害した相手

昭文が殺害した子供は、真梨子の弟でした。

眉と髪を剃られ、弄ばれて亡くなりました。

被害者の姉の真梨子が、昭文のカウンセリングを担当する…それが真梨子の研究でした。

被害者家族と加害者が対面することで、お互いを許し合い人間らしい心を取り戻すこと。

 

しかし、真梨子の母親は、息子が亡くなって以来、重度のうつ病で苦しんでいます。

鈴木一郎の正体

一郎が稀な血液型だったことから、真梨子の同僚の医師・空身(甲本雅裕)が、藍沢末次(石橋蓮司)という医師のある研究論文を見つけました。

そこには、一郎の本当の姿が書き記されていました。

鈴木一郎について

藍沢末次は、どこの病院でも手の付けられない子供を預かる精神病院を経営していました。

鈴木一郎の本当の名前は、入陶大威(いりすたけきみ)といいます。

入陶倫行(夏八木勲)という大富豪の孫で、両親はひき逃げ事故で亡くなっていました。

大威は、藍沢の病院に入院していましたが、両親を事故で亡くしてからは藍沢の病院が経営難で、入陶家のホームドクターとして雇われることになりました。

トイレ、食事など、人間が本能的に行うことも、大威は指示されないと出来ないようでした。

 

しかし、知能は並外れた明晰さで、普通なら何か月もかかるジグソーパズルを数時間で完成させ、本は一度めくって見ただけで記憶することができました。

図鑑から高度な数学の本なども、数値や文字だけでなく図や絵まで完璧に記憶することが出来ます。

藍沢は、そんな大威に「脳男」と名付けました。

その後、その能力を知った入陶倫行は藍沢を解雇し、次は大威に体力をつけさせるために、登山家の伊能(小澤征悦)を雇います。

伊能以外にも、多くの分野の専門家が雇われ、人が普通経験して身に着けていくことも、大威は「知識」として身につけていきます。

この世にはびこる悪を殲滅しろ

倫行は、年を取ると共に、大威の両親が事故で亡くなったことへの恨みに支配され始めます。

そして、大威に「この世にはびこる悪を殲滅しろ!」と命令するのです。

しかし、伊能は大威に接するようになって、大威に感情がないとは思えなくなっていきます。

伊能は大威と山に登っているときに、大威に助けられた経験があったからです。

倫行の思うがままに

倫行は、大威に感情が芽生え始めたとはどうしても認めませんでした。

そして、ある日、入陶家に強盗が入り家に火を放たれました。

倫行は刺され、倒れていましたが、大威に命令します。

「悪に裁きを与えろ!」

 

大威は、強盗犯の命を奪います。

何の迷いもなく、倫行の言う通り人を殺害したのです。

それを、伊能は全て目撃していました。

 

その後、大威は火傷の為、手術を受けましたが、気がつくとベッドから消え、倫行の莫大な遺産と共に行方がわからなくなりました。

犯人不明の悪人たちの殺害

今まで、人間のクズだと言われるような悪人たちがの多くが殺害されており、いずれも犯人は不明。

おそらく犯人は入陶大威。

爆弾テロ犯は、入陶大威ではなく、別にいる。

大威は、爆弾テロ犯を自らの手で消そうとしていたのです。

正義感溢れる殺人ロボット・鈴木一郎

火傷で入院していたあと、数年間の空白を経て大威は「正義感溢れる殺人ロボット・鈴木一郎」として蘇ったのです。

しかし、真梨子は伊能が言っていたように大威に「人の感情が見え始めていた」ことを信じています。

「あなたは殺人ロボットとして生まれて来たんじゃない」

連続爆破魔は緑川紀子

大威の精神鑑定が終わり、本庁に護送されるとき、大威は本当の連続爆破魔・緑川紀子(二階堂ふみ)が近づいてきていることに気づきます。

緑川も、IQが高くエキセントリックで、どこか大威に似ているようで向かう方向は真逆です。

病院を連続爆破

緑川は、真梨子の勤める病院のあちこちを連続爆破します。

逃げ惑う人々の中に、ひとり佇む大威。

警察の爆弾処理班が駆けずり回って爆弾を見つけ出そうとしますが、緑川の思うがまま…。

 

緑川は、茶屋の相棒・広野に爆弾をしかけ(首を動かすとすぐに爆発する)、大威を殺害するか広野にしかけた爆弾を爆発させるか、どちらか選べと茶屋を脅してきます。

 

すると、広野は自分が死にますと言って、身体を左右に揺らし、体に巻き付けられた爆弾を爆発させ…。

真梨子が緑川に捕まる

真梨子も緑川に捕まっています。

真梨子の身体にも爆弾が仕掛けられています。

そして、緑川は末期ガンに冒されていて「モルヒネを使って長生きをするより私は私の戦いの中で死にたい」

 

緑川を探して、大威が病院中を歩き回るうちにも、何か所も爆発が起きます。

 

緑川役の二階堂ふみさんの怪演っぷりがすごいです…。

眉毛のない顔(金髪に染めてる?)が、さらに怖さを増幅させています。

緑川と大威の死闘

緑川を見つけ、立ち向かおうとする大威ですが、何度も緑川に車で跳ね飛ばされます。

しかし、痛みを感じない大威は、何度でも立ち上がります。

そんな大威を見て、真梨子は涙を流します。

「もう、これ以上は止めて…」

 

緑川は、大威と自分を重ね合わせてみているのかもしれません。

緑川も、一度も幸せだと感じたことがなく、知能が並外れて高く、人を殺害せずにいられない…。

大威と共に、緑川の苦悩も感じずにはいられません。

 

緑川を捕らえた大威は、緑川を殺害しようとしますが、真梨子に「もう、殺さないで。あなたは殺人ロボットなんかじゃない」と言われ、手を止めます。

そこに相棒を亡くした茶屋が現れ、緑川を銃で撃ちます。

 

そして、大威は、人知れずどこかへ消えてゆき…。

映画「脳男」感想 最後に

映画「脳男」の感想でした。

大威は、どこかへ行ってしまったあと、もう一度ある悪人を成敗します。

このシーンはかなりショッキングでした。

そして、映画全編で一度も笑顔を見せなかった大威が、真梨子と電話で話しながら少し笑顔を見せるのです。

 

明晰な頭脳と人並外れた身体能力。

そこに、人としての感情が入れば、無敵です。

これから、大威はどうなっていくのでしょうか。

 

無表情な生田斗真さん、すごく美しかったです。

怖いくらい美しいとは、まさに本作の生田斗真だと言えます。

ぜひ、ご覧になってみてください!

 


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