こんにちは。
はるき ゆかです。
映画「パラレルワールド・ラブストーリー」の感想です。
原作は東野圭吾氏。1995年に発表されました。
主演は、Kis-My-Ft2の玉森裕太さん。
2つの世界に翻弄されながら、最後には自らの手で本当の愛を見つけて…。
Contents
映画「パラレルワールド・ラブストーリー」の感想 はじめに
あらすじ
目が覚める度に変わる2つの世界。【謎】を解き、真実に辿り着けるか!?ある日突然、崇史が迷い込んでしまった2つの世界。1つの世界は、愛する麻由子と自分が恋人同士。しかしもう1つの世界では麻由子が親友の智彦の恋人に…。混乱する崇史の前に現れる、2つの世界をつなぐ【謎】の暗号。目が覚める度に変わる世界で、真実に辿り着けるのか?(C)2019「パラレルワールド・ラブストーリー」製作委員会 (C)東野圭吾/講談社
[引用元]Amazonプライムビデオ「パラレルワールド・ラブストーリー」あらすじ
【監督】森義隆
登場人物
敦賀崇史/玉森裕太
総合コンピューターメーカー「バイテック社」の社員。現在は「MAC技科専門学校」に在籍。
津野麻由子/吉岡里帆
「MAC技科専門学校」の研究員。智彦の恋人であり、崇史の恋人でもある美しい女性。
三輪智彦/染谷将太
崇史とは中学から大学院までを共に過ごす親友。内向的で足が不自由であるが、天才的頭脳を持つ。「MAC技科専門学校」に在籍。
桐山景子/三村里江
崇史と同期入社の「MAC技科専門学校」研究員。
小山内譲/筒井道隆
「MAC技科専門学校」の教官。
篠崎伍郎/清水尋也
「MAC技科専門学校」に在籍。麻由子の同期。
柳瀬礼央/水間ロン
「MAC技科専門学校」に在籍。
岡田夏江/石田ニコル
崇史の女友達。
須藤隆明/田口トモロヲ
「MAC技科専門学校」の教官。

以下、ネタバレを含みますのでご注意ください!
親友から紹介された彼女は自分が恋する女性だった
敦賀崇史(玉森裕太)は、大学院生時代、毎週火曜日に乗る電車と並行して走る別の電車に乗る美しい女性・津野麻由子(吉岡里帆)に一目ぼれします。
卒業式の日に
卒業と同時に、その電車に乗ることはなくなるので、崇史は思い切って彼女が乗る電車に乗って彼女を探します。
しかし、彼女の姿はありませんでした。
そして、いつも自分が乗っている電車の方に彼女の姿が…。
二人は同じことを考えていたのです。
しかし、二人は会えないまま卒業を迎えます。
この別々の電車に同じ時間、同じ車両に乗る男女のほのかな恋心。
これこそが、こっちと向こうの「パラレルワールド」を表しているようです。
崇史の研究
崇史が研究しているのは、「脳」。
女友達の夏江(石田ニコル)にもわかるように説明しているのですが、人が相手の左手を握ると握られた本人は、「左手を握られた」と認識しますが、それは手が認識しているのではなく、手から脳へ送られた信号で認識するようです。
それを、手を握らずに「手を握られた」という信号を脳に直接送って、認識させる…という研究を行っています。
わかったようなわからないような…w
しかし、この研究内容が映画の骨子となっています。
親友・智彦の恋人
崇史は、これで「電車越しの恋」は終わったと思っていました。
そして、ある日、中学時代からの親友である三輪智彦(染谷将太)から恋人を紹介されることになります。
そこに現れたのは、崇史の「電車越しの恋」の相手でした。
「はじめまして。津野麻由子です」と自己紹介する彼女に動揺を隠せない崇史。
吉岡里帆さんの登場シーン。
いつも思うことですが、吉岡里帆さん、顔も勿論可愛いですが、声が素敵な女優さんですよね。
女優さんって声は、かなり重要なファクターです。
もう一つの世界
崇史が、ある朝目覚めると、家には朝食の用意をする麻由子がいます。
崇史と麻由子が恋人同士の世界です。
智彦の彼女として紹介されたはずの麻由子。
そして、智彦から恋人を紹介されたという出来事は「夢」だったようですが、崇史は夢をはっきり覚えていないのです。
そしてまたもう一つの世界
崇史は、ふと物思いにふけっていると、教官に声をかけられハッとします。
すると、その世界は智彦と麻由子が恋人同士の世界。
私の脳みそではちょっとついていけないスイッチングだったのでw、巻き戻して見てみると、確かに麻由子と恋人同士だった世界とつながっているようですが、崇史の服が変わっています。
本作の「この世界」と「もう一つの世界」への切り替わりは、朝目が覚めたらもう一つの世界へ…とか、光に包まれたらもう一つの世界へ…というようなわかりやすい切り替わりではありません。
わりと細部をよく見ていないと、今がどっちの世界なのか見失ってしまいそうになるので注意が必要です。
崇史の洋服を覚えているといいかもしれません。
智彦がロスへ
また、麻由子と崇史が恋人同士の世界。
親友の智彦が、ロスの研究所に突然行くことになったのですが、崇史に何も言わずにロスの本社に異動したようです。
腑に落ちない崇史。
何かがおかしい。
記憶の改変
智彦が、日本にいる世界。
智彦は、上の許可を得て行わなければならないある実験を、無断で後輩の篠崎(清水尋也)相手に行ったようです。
願望が記憶とすり替わる
人は、脳のある部分に光照射を当てると、自分の願望が記憶とすり替わることがあるようです。
後輩の篠崎にその実験をひそかにやった智彦は、篠崎が実験前と後で、同じ質問をしても答えが違ったと言います。
後の答えの方が、その人の「願望」で、間違った記憶にすり替わるのです。
崇史の記憶がすり替わっている?
智彦と麻由子が恋人同士の世界では、二人の出会いは、智彦の論文を読んだ麻由子が智彦に興味を持ったから。
崇史と麻由子が恋人同士の世界では、二人の出会いは、崇史の論文を読んた麻由子が智彦のゼミの後輩でこともあり、崇史を紹介されたから。
ここで、崇史の記憶が改変されています。
崇史の中では、麻由子はすれ違う電車の中で出会った人のはず。
混乱し始める崇史
2つの世界を行ったり来たりする崇史。
崇史自身は、そのことに気づいてはいないのですが、徐々に睡眠不足になり、自分の記憶に違和感を覚え始めます。
ちょっとした場面が、フラッシュバックします。
それらは、自分の記憶とは違っていたのです。
周囲の人も、後輩の柳瀬(水間ロン)や小山内教官(筒井道隆)も、崇史がどこかおかしいと思い始めています…。
二つの世界の記憶が、混ざり合い、突然フラッシュバックするようにもう一つの世界の記憶が蘇るのです。
さらに、智彦によって脳に光照射をされた後輩の篠崎は、突然無断欠勤をするようになり、会社を退職して一年になるというのです。
しかし、篠崎が会社を辞めた記憶が崇史にはありません。
現実の世界は?
崇史の記憶には、目黒の同じレストランに智彦、麻由子と自分の三人で行った記憶と麻由子と二人で行った記憶があり、記念に写真を撮ってもらったことを思い出します。
レストランにあった写真
そのレストランに駆け込んだ崇史は、写真を確かめます。
レストランの壁に貼ってある写真は、三人で撮ったものでした。
現実は、「智彦の恋人が麻由子」の世界。
麻由子に恋をしていた崇史は、自分の願望を事実として記憶を改変されていたのです。
麻由子を問い詰めますが、麻由子はただ「愛してる」としかいいません。
頭がへんになりそうになった崇史は、夜の街をフラフラと歩き、智彦から特別研究室に来てくれとメールが来たことを、突然思い出します。
なぜ麻由子は崇史の恋人になったのか
麻由子は、智彦の恋人のはずなのに、なぜ崇史の恋人のふりをしているのでしょうか。
そこには「バイテック社」と智彦の研究に秘密が隠されていました。
智彦の研究のために、麻由子は崇史を監視するように「バイテック社」に言われていたのです。
そもそも、世界は1つしか存在せず、パラレルワールドではありません。
どれも、一つの世界線で現実に起こっていることです。
ただ、智彦はこの研究を行ううちに、麻由子の心が親友である崇史に傾き始めていることを知って、自分自身の記憶を改変することにしたのです。
麻由子の記憶を自分の中から全て消してしまうことに。
人の記憶
人は、自分の記憶を人に話すとき、少し「盛って」話すことはよくあります。
そして、何度もその「盛った」話をし続けているうちに、それが本当のこととして記憶されることが往々にしてあります。
智彦はそのメカニズムを研究して、それを人為的に作り出すことに成功したのです。
現実と願望の間に差が出て来ても、新しく改変された記憶によってつじつまが合うようになるのだと、智彦は言います。
「脳の不思議」です。
しかし、智彦が天才科学者とはいえ、神の領域を冒しているように見えるのですが…。
智彦がスリープ状態に
智彦の研究室に呼ばれた崇史は、智彦に指示されるままコンピュータを操作します。
初めからスリープ状態になるつもりだった智彦
たくさんの線が繋がれた機器に頭を入れ、光照射を行い、記憶の改変を行うのです。
すると、智彦が突然、意識を失います。
智彦の研究に協力していた須藤教官(田口トモロヲ)が研究室に入って来た時には、智彦はすでにスリープ状態に入っていました。
初めからスリープ状態になるように、プログラムが変更されていたようです。
篠崎を助けるために
智彦は、スリープ状態に入ってしまった篠崎を助けるために、自分の身体をわざとスリープ状態にしました。
そして、智彦自身が開発したスリープ状態を解除するためのプログラムを、自分の身体で試そうとしたのです。
崇史にデータを託す
故意にスリープ状態になるような実験は、会社としても須藤教官としても、許すわけにはいきませんでした。
そのため、智彦は親友の崇史にスリープ状態解除のデータを託したのです。
智彦が目を覚ました
何日も眠り続けていた智彦が目を覚ましました。
麻由子の記憶を失い崇史との友情が復活
智彦は、麻由子の記憶を消し去ったことで、崇史との友情が復活しました。
そして、崇史自身も麻由子の記憶を消し、初めから「やり直す」決意をします。
電車のドア越しに、お互いを見つけたように。
「私を見つけて」
映画「パラレルワールド・ラブストーリー」の感想 最後に
映画「パラレルワールド・ラブストーリー」の感想でした。
私は、パラレルワールドやタイムスリップものが大好きなのですが、本作はもう一つの世界へ移動するときの目印がないシーンが多く、「今、どっち?」となることが多かったですが、それも楽しい映画でした。
原作は未読なので、ぜひ、読んでみたいと思います。

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