こんにちは。
はるき ゆかです。
ドラマ「ここは今から倫理です。」第4話の感想です。
だんだん、哲学的な要素が増えてきて、難しくなってきましたw
今回は「善と悪」についてです。
ジュダとは、英語読みで「ユダ」のこと。
キリストの弟子・ユダ。
Contents
ドラマ「ここは今から倫理です。」第4話の感想 はじめに
あらすじ
近藤陸(川野快晴)は兄のカイト(山科圭太)が逃げたとチンピラ達から言いがかりをつけられ暴行を受ける。そこに現れた“ジュダ”と呼ばれる男(成河)に助けられた陸だったが、今度はジュダに軟禁されてしまう。そこに飛び込んでくる高柳(山田裕貴)。ジュダと高柳の間にはかつて、一人の女子生徒を巡る浅からぬ因縁があった…。高柳は陸を連れ出そうとするが、ジュダはそれを阻み、ハンナ・アーレントの言葉を突きつける。
[引用元]NHKドラマ「ここは今から倫理です。」公式サイトあらすじ
【原作】雨瀬シオリ
登場人物
高柳/山田裕貴
少し風変わりな倫理の先生。
近藤陸/川野快晴
チンピラたちから言いがかりをつけられる生徒。
近藤カイト/山科圭太
陸の兄。
松田/田村健太郎
気が弱い物理教師。
深川時代/池田朱那
物理教師田村健太郎に恋をされる生徒?
間幸喜/渡邉蒼
家族は深夜にしか戻らない仕事をしているので、寂しくて夜遊びをしているのでどうしても授業中に寝てしまう。
逢沢いち子/茅島みずき
第一話で高柳先生に恋をし始めた女子。家庭環境が良いものではないため、男性にいつも笑っていてほしいと思っている。
谷口恭一/池田優斗
いじめっ子をいじめられっ子から守ってくれる先生になりたかったのだが…。
陸と兄
陸(川野快晴)は、兄のカイト(山科圭太)と二人暮らしで、とても仲のいい兄弟です。
しかし、カイトは犯罪に手を染めていて…。
違法薬物を売りに行かせられる
陸は、兄とは仲がいいのですが、ある日の朝、たばこの箱を渡されてこれを友達に渡して来てくれと言われます。
なにやら不穏な感じですが、お小遣いもくれるというので、陸は言うことを聞いてしまいます。
これが、違法薬物の取引だったようです。
高校生の弟を使うとは、なんてひどい。
倫理の授業は「カント」
「人間は欲望に抗いがたい存在である」
勉強しなければいけないのに寝てしまう、太るとわかっているのに食べてしまうなど。
まるで、私のことだw
しかし、誰でも嫌なことより気持ちいいことを好みます。
ただ、欲望のままに生きていくことは幸せなことではないと、高柳先生は言います。
カイトは半グレ?
逢沢いち子(茅島みずき)は、地元が同じなので、陸と兄のことをよく知っているようです。
兄は俗にいう「半グレ」なのだと。
陸は、二週間ほど学校を欠席しています。
いち子は、おそらく兄と関係があるのだというのですが。
いち子に地元のことを聞くと、高柳先生の顔色がさっと変わります。
ジュダとの出会い
陸は、兄のカイトが薬を持って逃げたようで、半グレの仲間に殴られていました。
それを助けてくれたのが、ジュダ(成河)でした。
兄は「売上」を持って逃げた
この半グレ集団は、違法薬物の売買をしてお金を稼いでいました。
そして、そのお金をカイトが持って逃げてしまったようです。
ジュダは、陸に「お兄ちゃんのことは忘れな」と言います。
とうとう来たか
陸は、兄がいつも危ない感じの人と一緒にいたので、とうとうこの時が来たかと思っているようです。
陸とカイトの両親は、母は蒸発、父は家に寄り付きません。
ジュダは、陸が羽北高校の生徒だとわかると、なぜかとても驚きます。
高柳先生が飛び込んで来た
高柳先生は、ジュダとは知り合いのようです。
そして陸に「ここから早く出て、この人とは関わってはいけない」と言います。
こんなに慌てている高柳先生は、初めてみます。
気が動転していたと高柳先生は言うのですが、ジュダとはどんな人物なのでしょうか。
確かに、見た目も危なそうですし、半グレを軽くあしらうことも出来るほどの人です。
善か悪か
陸は、今までにも何度も「おかしいな」と思うことはあったようですが、口に出すことはありませんでした。
兄には何度かどうして?と聞いていたようですが、何も答えてくれないので面倒になって何も聞かなくなっていったといいます。
薬物のせいで頭痛がする
陸は兄たちが作ってくれる飲み物を飲むと、翌日、頭が痛くて体がだるくて、何もする気が起きなくなります。
なぜ、学校に行かなければいけないのか、なぜ、うちには親がいないのか…。
その場の悪に流されるのが人間?
ジュダは「人間の本性は悪」だとカントも荀子も言っていると言います。
「性悪説」です。
誰もが簡単に悪に染まっていくのが当然。
悪を乗り越えるために
高柳先生は、それはジュダの都合のいい解釈であり、カントも荀子も「悪を乗り越えるために何をすべきかを語っている」と反論します。
ナチスのアイヒマンの行ってきたことは非道なことですが、それは命令されたから職務を全うしただけだったとハンナ・アーレント(ユダヤ人の思想家・哲学者でアイヒマンの裁判記録をニューヨーカー誌に連載)は言っています。
戦争が起こるたび、世界中の哲学者が二度と戦争が起こらないようにと考えたが、未だに戦争は起きています。
人間は、生まれついての「悪」
ジュダは、高柳先生がそれを一番よく知っているはずだと言います。
教師だから善として接する
高柳先生は、教師として陸には善として接するしかないと言います。
そして、陸に何があったのか教えてくれとジュダに聞きますが、「偽善の顔がべったり張り付いてるあなたには何も教えない。教えてもわからない」と言います。
しかし、高柳先生は、「わからないかもしれないが、わかろうとすることはできる。だから問い続けます」
どうしたらいいかわからない
陸は、兄が好きで、自分には兄しか家族がいなくて、だからどうしたらいいかわからないと言います。
そのとき、ちょうどクラスメイトの間(渡邉蒼)たちからメールが来ます。
それを見て、陸はただ「学校に行きたい」と言います。
ジュダはどこかに電話をかけて「カイトの弟には手を出すな」と話します。
そして、ジュダは「先生、あんたとこうして口論していることが俺にとっての唯一の倫理的なこと」
少し前、ジュダは高柳先生の女子生徒を奪ったのです。
何度も彼女の話を聞いていた高柳先生ですが、その生徒は自ら命を絶とうとしては失敗するの繰り返しでした。
しかし、ある日、彼女はジュダの隣にいて、今は「悪」の中で生きている。
陸は、高柳先生に「自分の善か悪くらい、自分で考えなさい」と言われ、学校に行くことを決意します。
「善と悪」とは、一体何なのでしょうか。
どちらも持ち合わせているのが人間。
しかし、「善」とは何かを考え、知ろうとすることが何よりも大切だということです。
ドラマ「ここは今から倫理です」第4話の感想 最後に
ドラマ「ここは今から倫理です」第4話の感想でした。
「善と悪」について、改めて考えたと言うより、人はいつもその間に揺れているものだと思いました。
そして、どうしても「悪」でしか生きられない人もいます。
しかし、「善」について考えなくなることは、それはもはや人間たり得ないのです。
以下の記事で、第3話の感想を書いています。
よろしければ、併せてご覧になってみてください。
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