映画「見えない目撃者」感想｜少しづつ追い詰められる恐怖

ある日、突然視覚を失うことは、どれほどの恐怖なのでしょうか。

主人公のシャオシンは、警察学校の警察官候補生でした。

弟のことを思ってやったことが、思わぬ事故につながり、弟も亡くし自身の視力も失ってしまいます。

シャオシンは、警察官を希望していた通り、一般女性より、洞察力や観察力に優れていて、正義感も強い。

ある雨の日、彼女はタクシードライバーを偽った男に拉致されそうになり、その男とシャオシンが車の中で争っていると、車は誰かをはねてしまいます。

そのことを警察に届けるのですが、シャオシンは目が見えないことから、警察は相手にしてくれません。

一方、現在、街では女子大生失踪事件が多発しています。

シャオシンが襲われた事件も、それと関係があることがわかってきます。

他にも、シャオシンが襲われた事件の目撃者がいたのです。

それが、ローラースケートで街を走り回る少年リン・チョン（ルハン）。

彼は、初めから犯人の手掛かりを掴んで警察に通報していたのですが、見た目や態度がちょっとチャラいのでｗ警察に信じてもらえません。

しかし、彼の通報のおかげで、シャオシンの事件と女子大生失踪事件がつながっていることが少しづつわかってきます。

それを犯人に知られてしまい、シャオシンとリン・チョンは、犯人に追われることに。

シャオシンの相棒である、盲導犬のツォン・ツォンも、犯人に襲われ、かわいそうな結果になってしまいます。

ここにも、犯人の冷酷さと異常性を知ることが出来ます。

シャオシン役のヤン・ミーさん、すごく透明感があって美しい女優さんです。

演技力も素晴らしいですし、他の作品もぜひ観てみたいと思います。

中国の女優さんは、実力派でアクションも出来る女優さんが多く、層が厚いですね。

犯人自身も、心の闇を抱えています。

犯人は、整形外科医で、彼には、妹がいました。

シャオシンが弟を思うのと同じように、犯人は妹を愛していました。

妹は、出会い系サイトに登録していて、複数の男性に会っていました。

そのことを知った犯人は、妹を思うあまり、手違いで妹を死なせてしまうのです。

そのことが、犯人の心の闇となり、何人もの若い女性と出会い系サイトで会い…。

ある怖ろしい計画を実行に移すことになります。

弟を思い、事故で弟を亡くしたシャオシン。

妹を思い、手違いで妹を亡くした犯人。

犯人は、シャオシンと自分は同じなのだといいます。

シャオシンの弟も、人気のあるミュージシャンでした。

しかし、シャオシンは、弟にはきちんと大学を卒業してほしかったので、弟との間に諍いが起きていたのです。

リン・チョン（ルハン）は、ローラースケートで街を走りながら鼻歌を歌っているのですが、驚くほど歌がうまい！

顔も可愛らしくて、何故こんなに歌がうまいんだろう？と思ったので、映画を観終わってから調べてみました。

私は、K-POPにはあまり詳しくないので知らなかったのですが、リン・チョン役のルハンは、大人気アイドルグループ・EXOのヴォーカリストだったんですね…。

EXOというグループの存在は、私でも知っていましたが、メンバーひとりひとりの顔は、覚えていませんでした。

現在、ルハンはEXOを脱退してしまいましたが、歌がうまいのも納得です。

初めはシャオシンに反抗的だったリン・チョンですが、いつしかシャオシンの弟のような存在になっていきます。