映画「ごっこ」感想|ごっこから本物の親子へ

映画「ごっこ」の感想です。

ニートの城宮役の千原ジュニアさんが熱演です。

本当の幸せの意味を、改めて考えた映画でした。

「ごっこ」 あらすじ

大阪の寂れた帽子店には、40歳目前にも関わらずニートの城宮と、5歳児ヨヨ子の親子が仲睦まじく暮らしていた。実はこの二人、他人に知られてはいけない秘密を抱えた親子だった。十数年ぶりに城宮が実家に戻ったことを知る幼馴染で警察官のマチは、突如現れたヨヨ子に疑いの目を向ける。ごっこ生活のような不安定な2人のその日暮らしはある日突然、衝撃の事実によって崩壊してしまう・・・。(C)小路啓之/集英社 (C)2017楽映社/タイムズ イン/WAJA

[引用元]Amazonプライムビデオ「ごっこ」あらすじ

【監督】熊澤尚人
【出演者】千原ジュニア 優香 平尾菜々花 ちすん 清水富美加 秋野太作 中野英雄 石橋蓮司

ここにも母になる資格のないもの

引きこもりニートの城宮(千原ジュニア)が、ある日、向かいの家に住む体中傷だらけの少女(平尾菜々花)を見つけます。

城宮は、虐待されていると思い、咄嗟に少女を連れ出し、一緒に暮らすことにしました。

 

少女の名前はヨヨ子

助け出されたヨヨ子は、城宮の顔を見るなり、「パパやん」と呼び、二人のまるで親子「ごっこ」のような生活が始まります。

 

しかし、すぐに親からの通報があるものだろうと思っていたのですが、ヨヨ子には捜索願が出されていないようでした。

映画の中盤で、なぜヨヨ子の捜索願が出されていないのかがわかるのですが、ここにも母親になるべきではなかった親が出てきます。

ほんの少しだけ、同情の余地はあるのですが、やはり、それはただの言い訳にすぎません。

また、ヨヨ子の母親は、一見、子供を虐待するような親には見えないのが、何よりも怖い

 

こういう現実を見てしまうと、引きこもりニートでも、ヨヨ子はパパやんと暮らす方が、ずっと幸せなのだ思いました。

城宮は、働くのが嫌いなのですが、ヨヨ子と暮らし始めて、働くようになります。

しばらくは、ヨヨ子とパパやんの幸せな生活が続くのですが…。

 

城宮が起こした事件は、本当に残念で仕方がありません。

それしか方法はなかったのだろうか…と、思わずにはいられません。

「ごっこ」から本物の家族に

男手一つで、子供を育てるのは本当に大変なことだと思います。

それも、今まで働いたことがなく引きこもりニートだった城宮には、荷が重すぎることなのかもしれません。

 

はたから見ていると、きっとヨヨ子と城宮の生活は親子「ごっこ」にしか見えなかったかもしれません。

しかし、城宮はヨヨ子のために、一生懸命働きます。

そして、ヨヨ子を大切にして、人並みの楽しみも与えています。

ヨヨ子にとっては、今までの生活よりもずっと幸せだったに違いないのです。

 

本当の親でも、愛されて育てられなければ、幸せだとは言えないでしょう。

実の親から虐待を受けている子供は、たくさんいます。

本作は、本当の「親」が何であるかを描いているのだと思います。

ヨヨ子の未来とBB弾

本作には、おもちゃの銃に使う「BB弾」が、大切な小道具の一つとして使われています。

ヨヨ子と城宮との出会いの場面にも出てきます。

高校生になったヨヨ子が城宮に会いに行ったときにも。

ヨヨ子は、小さい頃から、そこら中に落ちている「BB弾を見つける天才」なのです。

 

ヨヨ子は、城宮が「ある事件」を起こして刑務所に入ったあとも無事に成長し、高校生になり、京大法学部に合格します。

城宮を弁護するためだといいます。

ヨヨ子は、実は城宮と暮らした日々をあまりよく覚えていませんでしたが、いつも持っていたリュックの底に入っていたBB弾を見つけて、少しづつ思い出していくのです。

このシーンでは、涙が止まりませんでした。

俳優・千原ジュニア

千原ジュニアさんは、誰もが知る人気芸人ですが、役者としても活躍されています。

関西地区限定放送ですが、「新・ミナミの帝王」では、萬田銀次郎役を10年間演じられています。

他にも、ドラマ・映画にも多数出演されています。

 

本作では、引きこもりニート・城宮役をかなりリアルに演じられています。

実際、中学生の頃、千原ジュニアさんは引きこもっていた経験があるそうです。

そして、ちょっと怖い感じの風貌の城宮ですが、ヨヨ子とのやりとりはとても微笑ましく、いい「パパやん」なのです。

ラストシーンの城宮の涙に、二人は「ごっこ」ではなく、本当の親子になったのだと感じ、感動します。

最後に

映画「ごっこ」の感想でした。

観る前は、父子家庭の物語なのかと思っていましたが、全く違いました。

もっと奥の深いテーマを扱った映画です。

ヨヨ子の漫画には、パパやんが塗った色がついていて、カラーです。

ヨヨ子は、漫画は全部カラーなのだと思っていたといいます。

そこにも、ヨヨ子への城宮の愛が感じられます。

ぜひ、ご覧になってみてください。

おすすめの映画です。

 

 


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