優先座席は老人だけのもの?ケガ人・病人・妊婦・幼児連れの人より優先なのか

ある日の帰りの電車の中でのお話。

夜の10時頃で、車内はわりと混んでいました。
そして、ちょっとした後味の悪い出来事がありました。

優先座席に座ってた女性が恫喝されて…

恫喝するおばあさん

電車が発車する直前に走って駆け込んできた女性がいました。
ちょっと派手めというか若めの格好をしていたし、走って飛び乗ってくるくらいなので、50代くらいかと思っていたのですが…。

その駅が始発駅で、私が乗ったときにはほぼ座席は空いていませんでした。
私は、優先座席の横のドアの近くに立って本を読んでいました。
電車に飛び乗ってきた女性、目の前でよく見たらまあまあのおばあさんでした。

そして、優先座席に座っていた若いスーツ姿の女性に、「ちょっと!」と声をかけたのですが、そのスーツの女性はスマホを見ていたので、自分に声をかけられているとは思っていなかったようです。
するとそのおばあさんが「ちょっと、あなた!席を譲ってちょうだい!!」と、車両中に響き渡る声で叫んだんです。

その電車は、向い合せの席が優先座席になっていて、若いカップル、30代くらいの男性、40代くらいの女性とそのスーツの女性。
向かいの優先座席には小さな子供を連れたご夫婦が座っていました。

その大声に驚いたスーツの女性は「あ、すみません!」と頭を下げ立ち上がり、さらに向かいの優先座席に座っていたご夫婦のお父さんの方も一緒にビクッとなって何故か立ち上がりました。
そして、スーツの女性はそのまま座っていた席の横のドアのところに顔を真赤にして立っていました。

別に、30代の男性や40代の女性、カップルに席を譲れと言っても良かったはずなのですが、そうではなく、一番気の弱そうな20代前半の若い女性を怒鳴りつけたのです。
どう見ても、人選んで怒鳴ってるなというのが丸わかりでしたね。

車内は嫌な雰囲気が漂いまくっていた

確かにスーツ姿の女性は20代前半の若い女性でしたが、おばあさんが駆け込み乗車してくるまでは、立っていたのは高校生や若い人たちばかりでしたから、優先座席であっても、座っていておかしい状況ではありませんでした。
正直、わりと混んでたので座ってもらった方が立っている側からすればスペースが空くのでありがたい。

おばあさん、そこまで怒鳴る必要はあったのでしょうか。(走って飛び乗ってくる元気があるんだし)

席を譲ってほしかったら、もっと穏やかに「席を譲ってもらえませんか?」と声をかければ済む話。
それに、そのスーツの女性は元気そうな感じでしたが、その人が内部障害のある方だったらどうするつもりだったのでしょうか。

車内は一気に嫌な雰囲気になり、立って乗っていた人たちからも、「ちょっとひどくない?」と小声で言われたりしてましたが、おばあさんはバッグから何かの書類を取り出して読み始めました。

次の駅で乗ってきたおじいさん

電車は何事もなかったかのように走り出し、次の駅で、1人のおじいさんが乗ってきました。
そして、思わず立ち上がったお父さんの席が空いたままだったので、そのおじいさんが、小さな子供を抱っこして座っていたお母さんに「ここ、隣よろしいですか?」と優しく声をかけたのです。

すると、お母さんは、やや食い気味で「もちろんです!どうぞ!」と言い、そのおじいさんは小さな子供の頭を撫でながら優しく「僕ちゃんの横、座らせてもらうね」とおっしゃったのでした。

気まずい…。

かつてシルバーシートと言われていた優先座席

優先座席は、かつて「シルバーシート」と言われていました。
老人専用シート的な呼び名だったわけです。
そのため、「第一に優先されるのが老人」であると思っている「老人」が今も多いのでしょう。

その頃、席を譲る側だったからでしょうか。

年をとったら、おそらく出来るだけ座りたいものなのだと思いますし、席を譲る人もたくさんいます。
しかし、先にただ空いてるから座っていただけの人に、「駆け込み乗車して来て突然怒鳴る」はないと思います。
まあ、始めに声を掛けたときに無視されたと勘違いしたのかも知れませんが…。

老人に席を譲るのは当たり前ではあるけれど、ほぼ恫喝に近かったおばあさん。

譲ってもらったら「ありがとう」と言うのが当たり前なのでは?
「ありがとう」も言いませんでしたから…。

スーツの女性はおばあさんより先にこの電車に乗っていたわけですし、空いてるから座っただけ。
何も悪いことはしていません。

最近の老人は、怒りっぽい人が多いな…と思った次第です。
おじいさんは、いい人だったけど。

とにかく席を譲ってもらったらお礼くらい言いましょうよ。