こんにちは。
はるき ゆかです。
映画館に観に行くつもりで、仕事の繁忙期と重なり、観に行けなかった映画「検察側の罪人」。
Amazonプライムビデオで、やっと観ることが出来ました。
ジャニーズの演技派二人と脇を固める俳優たちが素晴らしかったです!
映画「検察側の罪人」あらすじ
都内で発生した殺人事件。犯人は不明。事件を担当する検察官は、東京地検刑事部のエリート検事・最上と、刑事部に配属されてきた駆け出しの検事沖野。最上は複数いる被疑者の中から、一人の男に狙いを定め、執拗に追い詰めていく。その男・松倉は、過去に時効を迎えてしまった未解決殺人事件の重要参考人であった人物だ。最上を師と仰ぐ沖野は、被疑者に自白させるべく取り調べに力を入れるのだが、松倉は犯行を否認し続け、一向に手応えが得られない。やがて沖野は、最上の捜査方針に疑問を疑問を持ち始める。「最上さんは松倉を、犯人に仕立て上げようとしているのではないか?」・・・。互いの正義を掛けて対立する二人の検事。彼らの戦いに、待ち受けていた決着とはー。(C)2018 TOHO/JStorm
[引用元]Amazonプライムビデオ「検察側の罪人」あらすじ
沖野の取り調べのシーンが迫力満点
二宮和也さん演じる沖野の松倉取り調べのシーンが、とにかく迫力満点でした。
ジャニーズの中でも演技派として評価の高い二宮くん、さすがでした。
吉高由里子さん演じる橘沙穂が本気で怖がっているのも、わかる気がします。
いつもは穏やかで優しいタイプの沖野が、犯人に対峙する検事としての正義感を表したシーンなのだと思いますが、あの怯え方は、吉高さん、素晴らしい怖がり方でした。
それにしても、松倉という男の醜悪さが際立つシーンだったと思います。
脇役の役者たちの活躍
主演二人以外の脇を固める役者さんたちが素晴らしかったです。
吉高由里子さん演じる橘沙穂も、実は潜入ルポを書くために検察庁の事務官となったという女性なのですが、それが最上にバレて、さっさとやめてしまうあっけなさが、逆にかっこいい。
最終的には、沖野(二宮和也)の正義のために彼の手助けをし、働きます。
酒向芳さん演じる松倉重生は、人を殺めることなど何とも思わないような人間の、観ているだけでぞわぞわするような気持ち悪さが全身から醸し出されていました。
最上(木村拓哉)に陥れられることも、ある意味、仕方ないことなんじゃないかと思ってしまいました。
そのくらい人間の心の奥底の嫌悪感を刺激する演技がすごかったです。
しかし、ドラマ「HERO」の久利生さんなら、絶対やらないことだろうなw
松重豊さん演じる諏訪部は、正体不明で飄々としているけれど目の奥がとても怖い、いろんなものを見て来た人という感じ。
用意周到で犯罪の手助けも鮮やかで、こういう人に闇に葬られた人がどれだけいるのかと思うと背筋が寒くなりました。
大倉孝二さん演じる弓岡も、松倉と同じタイプの人間で、飲食店で自分の殺人を自慢するような異常者。
その雰囲気がすごくよく出ていて、怖かったです。
最終的には最上に利用されてしまいますが、存在感たっぷりでした。
芦名星さん演じる「運び屋の女」も、サイボーグみたいで人間味がほぼない演技がすばらしかったです。
そうでなければ、女性であの仕事はなかなかできるものではないと思いました。
最上の苦悩
エリート検事の最上は、学生時代に入っていた寮の娘・由季が殺害された事件を今も忘れられずにいます。
そして、検事としては絶対にやってはいけないことをやってしまいます。
しかし、人間としては、その気持ちはわからなくもないです。
もちろん、どれだけクズでもわざと冤罪を生み出すことは絶対あってはならないことですが…。
新人検事の研修のときに、最上が教官として言った言葉とは真逆のことをしているのです。
しかし、その苦悩は計り知れないものだということが、最上の表情の一つ一つに現れていて、その木村拓哉さんの演技に引き込まれます。
3つのストーリー
この映画は2時間ちょっとの映画なのですが…
- 由季の事件
- 最上の友人の政治家・丹野の事件
- 老夫婦殺害事件
以上の3つのストーリーが並行して描かれているので、2時間では少し物足りない感じがしました。
もう少し時間をかけて、それぞれの事件について丹念に描いてほしかったかな…という感想です。
しかし、これから沖野は弁護士になり、最上と対決していくのだろう…という予感がします。
やはり、このまま終わってしまうのは、検事の正義はどうなってしまうのかという疑問が残ります。
ラストが「まだ、これで終わりではない」ということがわかる描き方はすばらしかったと思います。
そして、何より、いつもかっこいい「キムタク」が、個人的な感情に流され、罪を犯し、恐れおののく姿が見れる貴重な作品です。
最後に
映画「検察側の罪人」の感想でした。
正義とは何か?を深く考えさせられる映画でした。
映画の原作本は、雫井脩介氏で上下巻あるようなので、ぜひ読んでみたいと思います。