こんにちは。
はるき ゆかです。
映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」の感想です。
ソウルからプサンへ向かう高速鉄道KTXの中で突然起きたある感染爆発。
感染者に噛みつかれると、まるでゾンビのようになってしまう怖ろしい感染症が、動く密室の中で蔓延したら…。
「新感染 ファイナル・エクスプレス」あらすじ
ソウル発プサン行きの高速鉄道KTXで突如起こった謎の感染爆発。失踪する密室と化した列車内で凶暴化する感染者たち–そんな列車に乗り合わせたのは、妻のもとへ向かう父と幼い娘、出産間近の妻とその夫、そして高校生の恋人同士…果たして彼らは安全な終着駅にたどり着くことができるのか–?目的地まではあと2時間、時速300km、絶体絶命のサバイバル。愛するものを守るため、決死の闘いが今はじまる!©2016 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & REDPETER FILM. All Rights Reserved.
[引用元]Amazonプライムビデオ「新感染ファイナル・エクスプレス」あらすじ
登場人物
ソグ/コン・ユ
スアン/キム・スアン
ソギョン/チョン・ユミ
サンファ/マ・ドンソク
ヨングク/チェ・ウシク
ジニ/アン・ソヒ
ヨンソク/キム・ウィソン
挙動不審な一人の女性

TKX101号は、定刻通りソウルを出発しようとしていました。
そのとき、一人の挙動不審な女性が101号の12号車に駆け込んできます。
人間を凶暴化させるウィルス
その女性は、何かに噛みつかれたかのように足から血を流していました。
それは、人間を獣のように凶暴にするウィルスを持った人間に噛みつかれた跡でした。
ウィルスのせいで、のたうち回る女性に気づいた女性乗務員。
彼女も、感染した女性に噛みつかれてしまいます。
その後、他の乗客にも次々と噛みつき、車内は未知の恐ろしいウィルの感染が広がっていきます。
まるでゾンビのようですが、目に見えない「感染症」を可視化しているようで、とても怖い。
感染者の特徴
このウィルスは、感染して数分で発病します。
そのため、密室状態のKTXの中は、あっという間に感染者で溢れてしまいます。
感染しないためには、感染者に近づかないことしか方法はありません。
しかし、感染者は黒目が白っぽくなり、トンネルの中など光の入らない場所では周りが見えなくなるらしく、動きが止まります。
さらに、自力で車両ごとの扉を開けることが出来ません。
感染していない人が身を守るためには、感染者を一つの車両に集めることなのですが…。
凶暴化した感染者から逃げるために

4号車に乗っていたソグの娘・スアンは、ソグが寝ている間にトイレに立ちますが、4号車のトイレは妊婦のソギョンが使用中だったため、6号車のトイレに向かいます。
後方車両へ
12号車でパニックが起きていることは、この段階では後方車両の乗客たちは知りません。
11号車に乗っていた野球部のヨングクとマネージャーのジニは、感染者となった部員たちから逃れるように後方車両へ逃げ始めます。
一方、眠っている間にスアンがいなくなったことに気づいたソグは、7号車でスアンを見つけます。
このとき、列車内で何か不穏な出来事が起こっていることに気づいたソグは、スアンを連れて後方車両へ逃げ始めます。
3号車のドアを閉める
ソグとスアンは、サンファとソギョン夫妻と共に3号車までたどり着き、感染者を締め出すためドアを閉めます。
ゾンビ化した感染者たちは、自分たちでドアを開けることが出来ないのです。
この感染症は、ラスト近くのあるシーンでわかるのですが、脳内が幼児化するようです。
そのため、号車ごとのドアを閉めてしまうと自分では開けられないのだと思います。
ソウル~テジョン駅に到着
このとき、ソグはコネを使って、自分と娘が助かる方法を模索し始めます。
スアンが父に不信感を持つのは、こういうところなのでしょう…。
そして、ジニ、ヨンソクらは、14号車へと逃げ、15号車にたどり着いたときに、身勝手なヨンソクはすぐに発車しろと車掌に詰め寄ります。
ここから、ヨンソクの本当に身勝手で自分だけ助かればいいという、パニック映画の中の「悪」が炸裂し始めます。
こいつさえいなければ、もっとたくさんの人が助かっていたのに!という輩が、こういう映画には必ず出てきますね。
腹立つw。
一方、テジョン駅で止まった列車を一旦降り、スアン、ソンギョン、ホームレス男性が12号車に乗り込みます。
突然走り始めた(ヨンソクが発車しろと言ったからですが)KTXに、ソグ、サンファ、ヨングクが8号車に飛び乗ります。
ソグ、サンファ、ヨングクの三人は、ジニからの連絡で、前方車両へと移動し始めます。
13号車で、スアンらを救出し、さらに前方車両へと向かいますが…。
ここで、またヨンソクの自分勝手な行動が出始め、前方車両へとやってくる者たちが、本当に感染していないとは言えないと言い出し、15号車のドアを封鎖してしまうのです。
夫として 父として

このKTXの行き先であるプサンには感染が拡大しておらず、安全であることがわかります。
そして、サンファは妻を守るとともに、まだ感染していない乗客を守り、自分自身が犠牲になります。
ソグは、結局、感染したヨンソク(自分だけ助かろうとしてたくさんの人を犠牲にしながら結局感染)から、父として娘のスアンを守り、自分たちのために犠牲になってくれたサンファの妻・ソギョンを守ります。
最後のソグ、凄くカッコいいです。
ヨンソクから感染したソグは、スアンが生まれたときのことを思い出しながら、まだ自分の意識があるうちに…。
子役のキム・スアン
ソグの娘・スアン役のキム・スアンちゃんの演技が素晴らしいです。
偶然なのか、役名と同じ名前なんですね。
韓国では大人気子役だそうです。
最後の泣き叫ぶシーンも、父に気を使いながらもどこか父に不信感を持っている表情も、とても上手で驚きました。
ラストシーンの歌いながら歩くスアンの姿に、涙が溢れます。
キム・スアンちゃんの演技を観るだけでも、この映画を観る価値があると思います。
最後に
映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」の感想でした。
少しネタバレになりましたが、この緊迫感とヒューマンドラマとしての本作の魅力は観てみないと伝わらないほど素晴らしいものです。
パニック映画、ゾンビ映画ファンの方も、感動もののドラマティックな映画ファンの方も、どちらの側面も持つ本作は、満足できる映画だと思います。
ゾンビ映画の内臓が飛び出したり、血が噴き出るようなシーンはほぼありませんので、スプラッターが苦手な方でも楽しめます。
そして、私が一番怖かったのは、この「感染症」の正体が最後まで明かされなかったことです。
こんな感染症が、もし、飛行機や新幹線の中で突然感染爆発したら…と思うと、本当に怖いです。
潜伏期間がほぼゼロなのも、この得体の知れなさを増幅させています。
韓国映画のパワー、すごいです!

新感染 ファイナル・エクスプレス(字幕版)