映画「少女は悪魔を待ちわびて」 感想│罪を償わせるために罪を背負う

ナイフ

こんにちは。

はるき ゆかです。



映画「少女は悪魔を待ちわびて」の感想です。

日本映画「新聞記者」で、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞したシム・ウンギョンさんが主演しています。

かなりバイオレンス要素たっぷりの映画ですが、少女の悲しみが胸を打つ映画です。

やりきれない気持ちにはなりますが、人のあたたかさも描かれています。

映画「少女は悪魔を待ちわびて」感想 はじめに

あらすじ

15年前の冬、警察官だったヒジュの父親が殺害される。連続殺人犯だった犯人は、法廷で証拠不十分としてヒジュの父親殺しの容疑は問われず、たった1人だけの殺害容疑で15年間服役することなる。

[引用元]Amazonプライムビデオ「少女は悪魔を待ちわびて」あらすじ

ヒジュは、毎日父が勤務していた警察署に通って掃除をしたり雑用をして働き、署長や父の元同僚刑事にとても可愛がられている。ヒジュの父親を殺害したのは、殺人犯として服役中のキム・ギボムだとされているが、もう一人の被疑者が現れる。「刺すのが好きなヤツ」と「切るの好きなヤツ」。ヒジュの父親は頸動脈を切られて殺害されているのでギボムは「刺すのが好きなヤツ」。犯人はもうひとりいると確信したヒジュは、父の敵「切るのが好きなヤツ」を見つけ出し…。

【監督】モ・ホンジン

登場人物

ナム・ヒジュ/シム・ウンギョン

チョ・デヨン班長/ユン・ジェムン

キム・ギボム/キム・ソンオ

チョン・ミンス/オ・テギョン

ユ刑事/チョン・ヘギュン

チャ・デソプ刑事/アン・ジェホン

パン課長/キム・ウォネ

ナム・イルヒ班長/チョン・チャヌン

あどけないヒジュ

警察署でアルバイトをするヒジュは、とてもあどけなく可愛い女の子です。

警察署員の善意

アルバイトと言っても、正式に雇われているというよりは、署員の善意で給料日にみんなが少しづつヒジュのためにお金を出してお給料を支給しているのです。

こういうあたたかい環境にいるヒジュですが、彼女の心にはいつも「父の復讐」が渦巻いています。



あたたかい警察官たちと可愛いヒジュ。

こんないちご牛乳が大好きな可愛い女の子の心が復讐に支配されているのかと思うと、やりきれないです。

キム・ギボムの釈放

15年間、ヒジュが待ちわびていたギボムが釈放されます。

ギボムは釈放後、すぐに連絡を取った相手が「チョン・ミンス」という男でした。

ギボムが逮捕されたのは、ある密告者のせいです。

ギボムは釈放されてすぐにコールガールを呼ぶのですが、そのコールガールと送迎の男性の二人が翌日殺害されているのが見つかります。

その様子を、ヒジュが影からそっと見ていたのです。

ギボムはすぐに連行されるのですが、証拠がありません。

ヒジュは、犯人を見ているはずなのですが…。

母の再婚相手を殺害

ヒジュの母は、ヒジュの父親が殺害されてから再婚しています。

しかし、その男がDV男で、母に暴力をふるっているのをヒジュは知っています。

ある日、その現場を外から見ていたヒジュは、母の再婚相手を殺害してしまいます。

「サウジアラビアでは、暴行や窃盗は今でも死刑よ。法が万人に公平で平等なのは当然でしょ」と言いながら石を頭に打ち付けます…。

ヒジュの家には、ギボムに殺害されたとされる人々の写真が部屋の床一面に貼り付けられ、壁中には無数のポストイットがはられています。

可哀想にヒジュは15年もの間、小さな子供の頃からただ復讐することだけが頭の中を埋め尽くしているのです。

さらに、またも夫を亡くしたヒジュの母親は、自ら命を絶ってしまうのでした。

ギボムとミンス

犯人

ヒジュは、被害者の写真を見ていて、「切るのが好きなヤツ」と「刺すのが好きなヤツ」という二人の存在に気づきます。

二人の殺人者

犯人は、ギボムだけでなく二人いたのです。

それが、ギボムの孤児院時代の友達、ミンスでした。

二人は同じ女性を好きになってしまいました。

そして、その女性と付き合っていたのがギボムでした。

二人は友達でしたが、恋敵でもあったのです。

さらに、ギボムとミンスは、少年時代から小動物の命を奪って遊んでいたという過去があります…。

そして、ギボムの殺人の密告者がミンスだったのです。

被害者は、彼らの愛した女性でした。

ギボムは恋人の他に5人殺害していると警察は睨んでいますが、本当は12人です。

それは、ギボム一人の仕業ではなく、ミンスと二人で次々と人を殺害していったのでした。

まさに、シリアルキラーです。

ヒジュの復讐

実は殺人者は二人だったことを突き止めたヒジュの復讐が始まります。

まず、用意周到にミンスを殺害したヒジュは、その罪をギボムに着せようとします。

しかし、ギボムは逃げるため、さらに殺人を重ね続けます。

ギボムは本当に「悪魔」のような男です。

ヒジュは、その「悪魔」をひたすら待ち続け、復讐を遂げるのです。

それは、ギボムにきちんと罪を償わせるという復讐

破り捨てられたポストイット

ヒジュの家にはってあるポストイットにはいろんな言葉が書かれていて、

怪物と戦う人は自らも怪物にならぬよう注意せねばならない_ニーチェ(本作より引用)

そして、ニーチェは神は死んだといっているので、「神がいなくなったから怪物になったの…」と、ヒジュはそのポストイットを破り捨てるのです…。



こんなに可愛い女の子が怪物になってしまった。

復讐とは、これほどまでに残酷なものなのです。

ラストシーンは、涙なくしては見れません。

自らも復讐のために、殺人に手をそめてしまったヒジュ。

15年間、ずっと悲しみと苦しみの中にいたヒジュ。

最後にはこうするしかなかったのだろうかと、本当に胸が痛くなります。

最後に

映画「少女は悪魔を待ちわびて」の感想でした。

あまりにもシリアルキラーなギボムには恐怖しかありませんが、本作はそれだけではない人の優しさにも溢れた映画です。

ギボム役のキム・ソンオさん、雰囲気もそうですが、顔や体型もかなり痩せていて筋肉と骨だけみたいな身体に、背筋が寒くなる個性派の俳優さんです。

コメディ映画にも出演されているようですので、一度観てみたいと思います。

ぜひ、おすすめの映画です!

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本ページの情報は2021年4月時点のものです。
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