映画「日日是好日」感想|日本の四季の移ろいと共にあるお茶の道

映画「日日是好日」の感想です。

改めて日本に生まれたことを幸せに感じる、素晴らしい映画です。

季節の移ろいと共に進む茶の道は、心を穏やかにしてくれます。

「日日是好日」 あらすじ

真面目で、理屈っぽくて、おっちょこちょい。そんな典子(黒木華)は、いとこの美智子(多部未華子)とともに「タダモノじゃない」と噂の武田先生(樹木希林)のもとで”お茶”を習うことになった。細い路地の先にある瓦屋根の一軒家。武田先生は挨拶も程々に稽古をはじめるが、意味も理由もわからない所作にただ戸惑うふたり。「お茶はまず『形』から。先に『形』を作っておいて、後から『心』が入るものなの。」と武田先生は言うが__。青春の機敏、就職の挫折、そして大切な人との別れ。人生の居場所が見つからない典子だが、毎週お茶に通い続けることで、何かが変わっていった……。(C)2018「日日是好日」製作委員会

[引用元]Amazonプライムビデオ「日日是好日」あらすじ

【監督】大森立嗣
【出演者】黒木華 多部未華子 樹木希林

日本の四季の移ろいの美を再確認

典子(黒木華)と美智子(多部未華子)は、20歳になったときから、武田先生(樹木希林)のもとで、お茶を習い始めます。

茶道は、ひとつひとつの動作に細やかな作法があります。

私もお茶を習い始めた頃、袱紗捌き(ふくささばき)が「覚えられない!」と、お稽古がとても苦痛でしたw

しかし、毎週お稽古を続けていくうちに、知らないうちに手足が動くようになるのです。

これは、映画の中で典子や美智子も感じていることで、観ていてとても懐かしく思いました。

厳しくも穏やかにしっかりとお作法を教えてくれる樹木希林さん演じる武田先生、本当にステキです。

 

茶道は、季節の移ろいと共にあるものです。

日本では、春夏秋冬、様々な景観を楽しむことが出来ます。

夏と冬のお作法も違いますし、歳時と共に行われる「茶事」。

美しい日本の四季を最も感じることが出来るのが、茶道なのかもしれません。

 

また、お稽古で出される和菓子も四季折々のもので、とても美しく、季節を感じさせてくれるものです。

和菓子も日本が誇る芸術の一つだと思いました。

 

そして、水の音、雨の音、雪の気配…とても静かで美しい日本の四季を感じられる映画です。

フェリーニの「道」と「茶道」

典子は、子供の頃にフェデリコ・フェリーニの「道」という映画を観て、あまり意味がわからなかったようです。

子供には少しむずかしい映画かもしれません。

しかし、典子は、大人になって様々な経験をしてから観ると、すごい映画なのだと気づきます。

これは、私自身も同じ経験があります。

私は、中学生の時に初めて観て、「うーん…」となったのですがw、25歳のときに再度観て、ラストシーンでジェルソミーナを失ったザンパノが海で泣き崩れるシーンに、号泣した記憶があります。

 

本作で、典子は、フェリーニの「道」と「茶道」は同じだと感じます。

初めはよくわからないことだらけだけど、様々なことを経験すると理解できることがある…。

一期一会

一期一会。

素晴らしい言葉だと思います。

この言葉も、茶道から来ている言葉だそうです。

今のこのときを生涯に一度きりの出会いだと思って、互いに心から誠意を尽くす…という意味になるでしょうか。

 

この映画の中で、典子はこの言葉を痛感する出来事に出会います。

忙しさにかまけて、大切なことを後回しにしていると後悔することになる…。

誰もがそれを頭ではわかっていても、行動に移せないことが多いです。

一期一会。

誰がいつどうなるかわからないからこそ、お互い礼を尽くすことがとても大切なことだと教えられます。

毎日が良い日

日日是好日(にちにちこれこうじつ)は、映画の中では「毎日が良い日」という意味で使われていますが、様々な解釈があるようです。

「良い悪いではなく、日々を精一杯生きることで良い日となる」

「日々が良いものとなるように努力しましょう」

などの意味もあるようです。

 

武田先生は、お茶のお稽古のときに、毎年同じことを繰り返し行えることがとても幸せだと言われます。

素晴らしい言葉だと思います。

それこそ、茶道が季節と共に訪れる歳時に合わせて、決められたお作法でお茶をいただくこと。

 

典子と美智子がお茶を習い始めたとき、さまざまなお作法に関して「なぜ?」と感じています。

しかし、そういうものだと思って、まず形を作ってから心を入れると武田先生は教えてくれるのです。

 

武田先生を演じられた樹木希林さんは、この映画が遺作となったとのことです。

存在感とあたたかみのある表情が、とても素晴らしく、心に残りました。

女優 黒木華

本作品で、主演の黒木華さんは、容姿も声もとても日本的な女優さんだと思いました。

美智子役の多部未華子さんがお人形さんのような華やかな可愛らしさなのに比べて、黒木華さんは、着物もとても似合っていて、しっとりとした可愛さに、見とれてしまいます。

映画では、20歳から45歳までを演じられているのですが、それぞれの年代で様々なことを経験し、成長していく日本の女性をとても自然に演じられていました。

この年代の女優さんで、彼女のような女優さんは唯一無二な存在だと思います。

 

黒木華さんの演技を観て、原作本をぜひ拝読したいと思いました。

最後に

映画「日日是好日」の感想でした。

とにかく、日本の四季の移ろいを美しく表現されている素晴らしい映画です。

茶道に興味を持たれる方も多いのではないかと思います。

おすすめの映画です!

 


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