映画「星守る犬」 感想|望み続けるその先の希望

こんにちは。

はるき ゆかです。



映画「星守る犬」の感想です。

犬の名前はハッピー。

この子の犬性は、名前の通りハッピーだったのでしょうか。

あまりにも悲しい結末に、涙が止まりません。

「星守る犬」感想 はじめに

あらすじ

夏の北海道。山中に放置されたワゴン車から中年男性と犬の白骨死体が発見された。遺体の埋葬処理を請け負った地元市役所の福祉課に勤める青年は、何かに導かれるように、残された手掛かりから死んだ男性の足取りを辿る旅に出る。途中、ひとりの少女と出会い、彼女を旅の道連れにしながら、死んだ男性と、その愛犬との短くも永い旅路を紐解いていく涙溢れる感動のストーリー。(C) 2011「星守る犬」製作委員会

[引用元]Amazonプライムビデオ「星守る犬」あらすじ

ワゴン車中からは、中年男性の白骨死体と亡くなったばかりの犬の亡骸が見つかりました。

犬は、飼い主が亡くなってからもしばらくは生きていたようです。

登場人物

お父さん/西田敏行

奥津京介/玉山鉄二

川村有希/川島海荷

お母さん/岸本加世子

コンビニの店長・永崎/中村獅童

藤竜也/奥津の父

海辺のレストランのオーナー/三浦友和

リサイクルショップの店主/温水洋一

星守る犬とは

『星守る犬』という言葉は、高望みをする人のことの例えです。

犬が星空を眺めていても、決してその星は犬のものにはならないからです。

地元の市役所で働く奥津京介(玉山鉄二)は、小さい頃から黒い小さな犬・クロを飼っていました。

そのクロが、夜になるといつも星空を見上げていたのです。

クロは、ボール遊びが大好きでした。

京介は、飼い始めた当初は可愛がり一緒にボール遊びをしていましたが、次第にクロに興味を失っていきました。

今は、それをとても後悔しています。

しかし、京介はクロの最期をきちんと見送ることが出来ました。

京介の生い立ち

京介(玉山鉄二)の両親は、京介が9歳のときに二人とも交通事故に遭って亡くなっています。

そして、北海道のおじいちゃん(藤竜也)とおばあちゃんの家に引き取られますが、その一年後におばあちゃんは重い病気で亡くなり、おじいちゃんと京介、そしてクロだけの生活になりました。

京介が大人になり、おじいちゃんも亡くなり、京介が市役所で勤め始めるのを見てクロは静かに息を引き取りました。

まるで京介がきちんと一人で生活していけるようになるのを見届けてから亡くなったように、京介には見えました。

犬は、亡くなるとき、会いたい人の側にいたり、会いたい人が側に戻ってきてくれるまで待っていることが多いです。

私が、今まで暮らしてきた犬たちは、みんなそうでした。

白骨化した遺体と犬の亡骸

市役所の福祉課に勤める京介。

ある日、林の中に放置されたワゴンの中から、男性の白骨化した遺体と犬の亡骸が見つかりました。

亡くなった男性のたどってきた道

男性は、亡くなってから半年くらい経っており、犬はつい最近まで生きていたようです。

男性の身元を示すものは何も残っておらず、残されていたのは、数枚のリサイクルショップやコンビニのレシートでした。

京介は、このレシートの住所からこの男性が、この地に至るまでの道をたどる旅に出ることにしました。

男性の車のミラーにぶら下がっていた犬の手作りマスコットを、自分の車につけて。

まず、リサイクルショップの伝票を頼りに、東京に向かいました。

アイドル志望の少女との出会い

旭川から、東京にアイドルオーディションを受けに来た川村有希(川島海荷)。

親に内緒で来た有希は、帰るためのお金がなくなってしまいます。

会場の近くで、たまたま京介の旭川ナンバーの車を見つけ、家まで送ってほしいと強引に車に乗ってきます。

一人で旅がしたい京介は少し迷惑そうですが、断りきれずに一緒に旅をすることになります。

犬を乗せたワゴン車に導かれ

有希を乗せて車を走らせていた京介は、秋田犬を乗せたワゴン車が前を走っていることに気づきます。

そして、あとを追うと『ホテル大高森』という船宿にたどり着きます。

そこで、宿の女将が犬のマスコットに気づきます。

それは、亡くなった男性が最後まで持っていた薄汚れた犬のマスコットで、それを京介が車のミラーにつけていたため、女将がそのマスコットをつけた男性のことを覚えていたのです。

犬連れの迷惑な客。

女将は、団体客と重なったために、その客のことをよく覚えていました。

そこから、少しづつ、男性が辿ってきた道が見え始めます。

犬を乗せたワゴン車が、京介を導いたかのように。

男性は、海辺のコンビニで、万引しようとしていた子供を助けたのですが裏切られ、犬の病院代のためにリサイクルショップで金目のものを売ったり、海辺のおしゃれなカフェで夕暮れまでずっと海を見ていたり…。

コンビニでは永崎という店長(中村獅童)の記憶に、リサイクルショップでは経営者夫婦(温水洋一・濱田マリ)の記憶に残り、海辺のカフェの犬好きなオーナー(三浦友和)には、愛犬・ハッピーを託そうとしたり…。

男性は、いろいろな人とふれあい、それぞれの記憶の中で生きていました。

男性がカフェのオーナーにハッピーを託そうとしたのは、もうお金がなくなり始めていて、自分といても、ハッピーを幸せにできないと思ったのです。

しかし、ハッピーはどうしても男性から離れようとしません。

犬とはそういうものです。

捨てられた犬を拾ってきた娘

男性が、なぜ、愛犬とともにワゴン車で旅をすることになったのか。

男性も、かつては一家の主でした。

家は、福島県のいわき市にあります。

今、そこには、娘と妻(岸本加世子)が暮らしています。

娘が犬を拾ってきた

その男性・おとうさん(西田敏行)は、溶接工として毎日真面目に働いていました。

ある日、娘が犬を拾ってきます。

それがハッピーでした。

おとうさんはあまり犬が好きではなかったのですが、おかあさん(岸本加世子)も「飼ってあげましょうよ」と言い、娘がどうしても飼いたいと言ったのです。

おかあさんは、ハッピーのフェルトのマスコットまで作っています。

しかし、娘はすぐに飽きて、結局犬の世話はおとうさんがすることになります。

よくある話なのかもしれませんが、おとうさんもおかあさんも、全く娘を咎めることをしません。

ここは、娘にきちんと言ってほしかったなと思いました。

ちょっと、もやもやするシーンでした。

失業したお父さん

ちょうどリーマンショックの頃です。

おかあさんは、友達が初めた人材派遣会社を手伝うことになります。

ちょうど、派遣会社が乱立した頃ですね。

一方、おとうさんは逆にリストラにあってしまうのです。

グレる娘

娘は、バンド活動に夢中になり、夜遅くに家を出ていったりするようになりました。

何か、警察にご厄介になったこともあるようです。

それでも、おとうさんは娘を叱ることが出来ません。

おとうさんが心臓病に

そんな中、おとうさんは心臓病にかかってしまいます。

そして、毎日ハローワークに行って仕事を探しますが、なかなか見つかりません。

おかあさんの仕事は順調なようで、毎日残業続きです。

さらに、おかあさんは自分の父親の介護もしているのです。

その頃には、「私、今日は残業だから夕食の支度お願いね」と、おとうさんに言っておかあさんは仕事にでかけていくようになりました。

おかあさんの限界

ある日、娘が派手な格好をしてギターを担いで夜に出かけようとしたときのことです。

おかあさんは、娘を止めるのですが、全く聞く耳を持ちません。

おかあさんは、おとうさんに「ちゃんときっちり言い聞かせてよ」というのですが…。

おとうさんは、いつもおかあさんに「君に任せるよ」としか言ってくれないのです。

ここで、おかあさんはキレてしまいます。

「私は、仕事、介護、家事で、もうクタクタなの。娘のことくらい、ずっと家にいるあなたがなんとかしてよ!」

ここで、夫婦の関係に完全に亀裂が入ってしまったようです。

おかあさんの気持ちは、わからなくはないです。

しかし、失業して病気にもなってしまった夫を、もう少し見守ってあげることはできなかったのでしょうか。

自業自得と言われればそれまでですが、今までは一家の主として頑張ってきたのですから…。

おとうさんとハッピーの旅

おかあさんは、介護していた父親が亡くなり、娘のミクを連れて実家に帰ると言います。

おとうさんは、そんな突然…といいますが、時既に遅しでした。

おかあさんは、介護の仕事をしながら暮らしていきたいというのです。

そして、目の前には離婚届がありました。

ハッピーを連れて

そんな経緯があり、おとうさんはハッピーを連れて旅に出ることにしたのです。

もちろん、働いていないのでお金はだんだんなくなっていきます。

そして、最後にたどり着いたのが旭川のキャンプ場でした。

夏の間は、キャンプ場に来た人たちが捨てていく食べ物を拾ってきて食べたりしていたおとうさんですが、真冬の旭川のキャンプ場には誰もやって来ません。

心臓病の薬もなくなり、少しづつ衰弱していくおとうさん。

そして、ある夜、ひっそりと亡くなってしまいます。

その後のハッピー

ハッピーには、おとうさんが死んだことが理解できません。

街で食べ物を調達しては、ハッピーはおとうさんの元に戻ってきます。

街中で飼い主と散歩する犬を眺めているハッピーの姿に、本当に胸が痛くなります。



ある夏の日。

キャンプ場に来ている家族連れが楽しそうにバーベキューをしている姿を見つめるハッピー。

かつては、ハッピーも家族と庭でバーベキューをしたのを思い出しました。

思わず近寄ったハッピーは、「野犬だ!」と薪を投げつけられます。

薪が頭に当たって血を流しふらつきながら、おとうさんの車に戻るハッピー。

どこからか、大好きなおとうさんの声がします。

「ハッピー、おいで。よくがんばったな。ゆっくりおやすみ」

そして、ハッピーも天国のおとうさんのところに逝くのです。

初めてこの映画を観たとき、何だかとてもモヤモヤしました。

しかし、ここまで信頼し合えるおとうさんとハッピーは、悲しい最期だったけれどとても強い絆で結ばれていたことがわかりました。

あくまでも、ラストのハッピーの姿が本当に可哀想で悲しいという気持ちに変わりはありませんが。

最後に

映画「星守る犬」の感想でした。

犬が好きな人は、どうしても犬を中心に本作を観てしまうと思います。

ハッピーの最期が悲しすぎて、胸がモヤモヤして、いい話だなと思えない。

しかし、おとうさんは最期までハッピーを決して手放さなかったのです。

それは、ハッピーがおとうさんの側にいたいと思っていたからです。

海辺のカフェのオーナーに引き取られたら、今頃、幸せだったのに…と思う気持ちもありますが、犬とはそういうものではありません。

最後の最後まで、大好きな飼い主の側にいたいのです。


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