自転車であおり運転をした、通称「ひょっこり男」が逮捕されました。
自転車のあおり運転での逮捕は、全国初めてだとのことです。
そして、自転車でのあおり運転には、どんな刑罰が与えられるのでしょうか。
自転車でのあおり運転事件のあらまし
事件は、埼玉県桶川市で起こりました。
通称”ひょっこり男”
2020年10月5日午後2時過ぎ、桶川市の成島明彦容疑者(33)が、自転車を運転中に、蛇行運転や対向車線を走っている自動車の前に飛び出すなどの危険な行為を繰り返した疑いが持たれています。
成島容疑者は、その地域では”ひょっこり男”と呼ばれていたとか。
本件は、6月の法改正後、全国初の自転車での『あおり運転罪』での逮捕となるとのことです。
10月26日にも道路交通法違反の疑いで再逮捕する方針が決定しました。
同容疑者は、10月5日にも、蛇行運転など危険運転を注意した男性の胸ぐらを掴むなどして逮捕されていました。
なぜ自転車でのあおり運転が増えたのか
都心では、コロナウィルスの影響で、通勤を電車から自転車に代えた人が多いといわれています。
さらに、飲食店などのテイクアウトが増え、それを自転車で運んだりする業態も増えました。
今までよりも、自転車で道路を走る人が大幅に増えたことも原因と一つだと言われています。
数が増えたことでルールを無視する人も増えたといえるのではないでしょうか。
自転車安全利用五則
2007年、警視庁は「自転車安全利用五則」を発表しました。
これにより、自転車に乗るとき
- 自転車は車道が原則
- 子供はヘルメットを着ける
- 原則自転車は車道の左側を走る
- 歩道は歩行者優先で道路側を走る
- 安全ルールを守る(飲酒運転、傘差し運転、二人乗り禁止。夜間のライト点灯など)
自歩道(自転車歩行者道)とは、自転車や歩行者を自動車と分け、安全を確保する道のことです。
しかし、自歩道には進む方向が示されていません。
道路を走るときは、自転車は自動車の左側と決まっていますが、自歩道になるとどちらに走ってもよいことになります。
自転車での事故を減らすには
私自身もよく見る光景ですが、自転車は、歩行者用信号を利用する場合もあれば、自動車用信号を利用する場合もあるということです。
誰もがそうだとは言いませんが、自分の都合の良い解釈で自転車を走行させる人がいるのも事実です。
このようなことから、自転車が自動車運転者をドキリとさせるような走行をしている可能性があるのではないでしょうか。
自転車の逆走や信号無視は、厳しく取り締まるべきです。
もう、自転車に乗る人の『マナー』に頼っていては事故が減ることはないでしょう。
自転車でのあおり運転はどんな刑罰になるのか?
2020年6月30日に施行された改正道路交通法では、あおり運転には罰則が設けられ、それは自動車と同様、自転車にも適用されます。
あおり運転とは
- しつこくクラクションを鳴らす
- 車間を詰めすぎる
- 横から幅寄せする
- ライトをパッシングしたりハイビームにする
- わざとノロノロ運転をする など
自動車を運転するのに、危険な行動をした場合に適用されます。
あおり運転は「妨害運転罪」
- 3~5年以下の懲役または50~100万円以下の罰金
- 免許取り消し
- 一定の期間は再取得不可
- 自転車に関しては14歳以上が対象
自転車であっても、死亡事故が多発しています。
安全ルールを遵守して、悲惨な事故が起こらないように自転車・自動車運転者とも心がけたいものです。
自転車のあおり運転逮捕 最後に
今回の件に関しては、ひょっこり男の性質等も関係しているかもしれませんが、自転車でのあおり運転も厳しく処罰される一つの例となりました。
自転車も自動車も、一歩間違えば、人を死に至らしめる凶器となることを肝に銘じて運転したいものです。