あなたは、今までの人生の中で自殺したくなったことがありますか?
おそらく、よっぽど全てに恵まれ、楽しい最高の人生を送っている人以外は、一度は考えたことがあると思います。
しかし、そのあと思いとどまり、生きていてよかったと思うことが、何度もあったと思います。
崖っぷちギリギリを歩いている状態
私は「人は、いつも人生の崖っぷちを歩いている」と思っています。
人生を楽しんでいる人ももちろんいますし、自ら命を絶とうと考えたことが一度もない人もいると思います。
どちらに転ぶか
周りから見たら、とても順風満帆な人生を歩んでいるように見える人でも、心に悩みを抱えていることはあります。
最近、芸能人の方の自殺が増えていますが、芸能界のトップを走っているように見える俳優や女優。
おそらく、芸能人は、一般人にはわからない緊張感の中で生きている人が多いのは想像に難くないです。
そして、崖っぷちをバランスを取りながら、笑顔で歩いている人はたくさんいます。
周りからは、そんな危うい状況には見えません。
どんな風が吹くかで、崖っぷちから崖の下に落ちてしまうか、しっかりした地面の方に歩んでいけるかが決まります。
少し崖の方に体が傾いているときに、いきなり突風が吹いたら…。
使者に鞭打つ言動は控えるべき
自らの命を絶つことは、とても怖いことです。
しかし、その恐怖を越えてまでもこの世を去りたいと思った人に、SNSで鞭打つような言葉を見ました。
こういう人は、よっぽど充実した生活を送られているのだなと思います。
それは、素晴らしいことです。
しかし、亡くなった人に対して「周りに迷惑」「子供がいるのに」「遺された人間のことも考えろ」など思うことは勝手ですが、SNSで発信する必要はありますか?
このYouTube動画は、精神科の医師「メンタルドクターSidow」さんの動画です。
専門家の立場から語られているので、どうぞご覧になってみてください。
私の場合
私は持病を持っているのですが、その病気の症状の中に「抑うつ状態」というものがあります。
そのため、うつ病に近い状態がときどき現れます。
抑うつ状態
特に私はその「抑うつ状態」という症状が強いようで、ときどき鉛を飲み込んだように胸から胃にかけて重苦しくなり、意味もなく涙が出ることがあります。
食欲もなくなり、特に辛いのは眠ることが出来なくなることです。
今は、睡眠導入剤を処方されているので、普段は眠れないことはないのですが、ときどき睡眠導入剤を飲んでも眠れないことがあります。
そんなときいつも「このまま心臓が止まれば楽なのに」と思っています。
子供の頃の私
私は子供の頃から、何度か死にたいと思ったことがありました。
母に言われたことや友達との関係などでの悩み。
特に、母とのことは、深刻でした。
私は母から「言葉の暴力」という虐待を受けていたと言えると思います。
母は、兄をとても大切にしていました。
一つしかないものを兄と私が同時にほしがったら、
「どうして、わざとお兄ちゃんと同じものを欲しがるの?どうしてあなたはそんなに意地悪なの?」
「子供は一人でよかったのに、あなたが出来たから仕方なく産んだ」
「あなたはお兄ちゃんと違って、本当に意地が悪い」
母は、私の日記をこっそり見ていたようです。
ときどき日記にしか書いていないことを、皮肉っぽく言われたことがありました。
私が「この世界からいなくなりたい」と思っていることを知っていても、「言葉の暴力」がなくなることはありませんでした。
それ以上に、母は、自分の子育てを批判されて、プライドを傷つけられたと思っているようでした。
そのトラウマから、私は結婚して子供を作ることがとても怖かったので、ずっと「一生、結婚はしない」「子供は産んだとしても一人だけ」と言い続けていました。
それも、母にとっては気に入らないことだったようです。
そんなとき、阪神大震災の避難所で孤独死した高齢者のニュースがテレビで放送されていました。
私が「かわいそう」だと言うと、母は笑いながら「いつもママに当てつけのように結婚しないって言ってるあなただって、自分も同じ道を辿ることになるかもしれないのに何言ってるの」と言われました。
大学進学時も、「お兄ちゃんより偏差値の高い大学は受験させないから。お兄ちゃんの気持ちを考えなさい」
他にも、ひどすぎてここには書けないことがたくさんありました。
母は、本当に子供の頃の私が「いらなかった」のだと思います。
そして、皮肉なことに、その母を亡くなるまでずっと介護していたのが、私でした。
母は、大切にしてきた兄が自分の面倒を見てくれると信じていたと思いますが、兄は違いました。
というより、母が兄をそういうふうに育てたのです。
母は兄に一切面倒なことはやらせなかったからです。
話を戻します。
母に「いらない」と思われているのなら、私は「いなくなりたい」と思いました。
「夜眠ったら、そのまま目が覚めなければいいのに」
「突然、事故にあわないかな」
「命に関わる病気の子に私の命をあげたい」
しかし、その気持ちは誰にも話したことはありませんし、周りから見たら、私はよく笑う楽しそうな子供に見えていたと思います。
そして、命に関わる病気の人に、命をあげられるものならあげたいと思っているのは、今も同じです。
それも、誰にも話したことはありませんが、ずっと考えていることです。
辛かったなぁ。子供の頃。
それもあって、私は一人暮らしが全く苦痛ではありません。
そして、子供の頃の私を助けてくれたのが、愛犬の存在でした。
ただ、無条件に私を愛してくれる愛犬たち。
心強かったです。
心療内科に相談してみて
職場でのトラブルから、夜、全く眠れなくなった私は、2年前、心療内科を受診しました。
体中の痛みが激しく、不眠で、気持ちの落ち込みがあったことから、内科を受診したら、心療内科の受診をすすめられたのです。
心療内科での診察
心療内科では、生まれたときから今までの自分の人生について聞かれました。
初診のときは、長めの時間を取って詳しく話を聞いてもらえます。
そして、私は母から言葉の暴力を受けていたことを口にすることが出来なかったので、メモにして先生に渡しました。
原因不明の体の痛みについては、20代の頃から起きていたので、いろんな病院で検査を受けましたが、胃潰瘍があったくらいで内臓には全く問題がありませんでした。
人に心の苦しみを告白することは、ずっと一人で抱え込んでいると、簡単に口にすることは医師が相手であっても、なかなか出来ないことがあると思います。
そのときは、メモに書いて先生に手渡すとよいと思います。
私の体の痛みは、心の痛みがそのまま体に現れていたようです。
それがひどくなったのは、職場でのトラブルが原因でしたが、それはただのきっかけにすぎませんでした。
原因は「子供の頃からの母親との関係」。
先生から、そんな関係だったのに、なぜお母さんの介護を一人でやったの?と聞かれました。
それは、「私自身が親を見捨てる『親不孝な娘』になりたくなかった」からです。
私も、自分のことしか考えていないのです…。
最後に
死にたい気持ちが大きくなったら、誰かに助けを求めることが大切です。
一人で抱え込んでしまい、衝動的になることが最も自殺の危険なところです。
友達や家族に言いづらかったら、心療内科や精神科の医師、いのちの電話、厚労省の『よりそいホットライン』(0120-273-338・24時間対応)に相談してください。
自殺から生還した人たちのほとんどが、「助かってよかった」と思われるそうです。
「生きてさえいれば」と言うことは、気休めかもしれません。
しかし、死にたい人は「気を休める」必要があるのです。